11月の生協品質「産直秋鮭」

羅臼漁港から新物、届きました。沖獲れ銀毛「産直秋鮭」

赤みが強く脂の乗った「産直秋鮭」が今年も届きました。コープかごしまの店頭やカタログに掲載されているこの商品は、実は、鹿児島からはるか遠く離れた北海道・知床半島の羅臼漁港で水揚げされた鮭が直送されたもの。27年前に産直契約がスタートして以来、これまでずっと北海道から鹿児島へ秋の味覚を届け続けてくれています。今回、コープかごしまの水産担当・吉冨鉄郎が、産地を訪問しました。

鹿児島と北海道を結ぶ産直の絆で、希少な秋鮭の銀毛を羅臼漁港から。

北海道・羅臼の「マルナカ冷蔵」の堺久次さん
「産直秋鮭」の生産者である北海道・羅臼の「マルナカ冷蔵」の堺久次さん。目利きの厳しいチェックで、脂が乗って旨味のある鮭を選び出します。

北海道・知床半島の羅臼漁港。十月後半からは雪の季節が始まる極寒の地です。ここに、コープかごしまの「産直秋鮭」を生産している水産加工会社「有限会社マルナカ冷蔵」があります。
早朝の漁港には、灯りをつけた漁船が、しらじらと明け始めた沖から続々と帰還。船から銀色に輝く丸々とした鮭が港へ水揚げされ、選別されて氷水に漬けられていきます。

この秋鮭をコープかごしまへ送るために厳選して仕入れ、甘塩仕立てに加工するのが「マルナカ冷蔵」の仕事。担当の堺久次さんは、水揚げされたばかりの秋鮭が並ぶ市場でセリに立ち会い、大きさ、太り具合、色目などを目利きして、「産直秋鮭」としてふさわしいものを選び出します。

「羅臼は、地形的に海岸から急に水深が深くなっているので、獲ってすぐに水揚げすることができ、さらに氷水のタンクに漬けて鮮度を保っているので品質には自信があります」と堺さん。さらに「産直秋鮭」として出荷されるのは、その中の1〜2割という、脂が乗って旨味のある、川に上る前の沖獲りの“銀毛"のみ。その日の朝に水揚げされたものを「マルナカ冷蔵」の工場ですぐにフィレにして、甘塩仕立てにした後、鹿児島へ向けて送り出します。

貴重な沖獲りの“銀毛"を厳選し、鮮度を保って鹿児島へ送る“産直"は、もう27年も続いています。
「鹿児島と北海道の産直が長年継続しているのは、お互いの理解と信頼があればこそ。産地交流会などで鹿児島に行って組合員さんにお会いすると、熱心さに心打たれます」と堺さん。
地球環境の変化で秋鮭の漁獲量も年々減る中、材料の確保も厳しくなっているとのことですが、これからも鹿児島へ届けられるよう一生懸命取り組みます、と力強い言葉も。はるかな羅臼の海と、この地に生きる人々に思いをはせながら「産直秋鮭」をじっくりと味わいたいものです。


産直秋鮭

  • 北海道羅臼産秋鮭を産地直結で
  • 沖獲れの“銀毛(ぎんけ)"を厳選
  • 朝獲りをすぐに加工し真空パック

早朝の羅臼漁港早朝の羅臼漁港しらじらと明るくなりはじめた早朝の羅臼漁港。獲れた秋鮭を積んだ漁船を迎える人々の熱気であふれます。【写真左・右】


水揚げされてすぐに氷水に漬けられた秋鮭鮮度を保つため、水揚げされてすぐに氷水に漬けられた秋鮭。銀一色の皮が光ります。これが沖獲りの証。【写真左】


朝獲れた秋鮭を新鮮なうちに加工「マルナカ冷蔵」の工場。その日の朝獲れた秋鮭を新鮮なうちに加工。フィレにして真空パックなどに加工して、鹿児島に出荷します。【写真右】