「冬」の産直トマトが、こんなにおいしいなんて!

「トマトは夏の野菜でしょ。冬のトマトなんておいしくなさそう…」。そんな思い込みをガラリとくつがえしてくれるのが、1月初旬から生協コープかごしまの店頭に並び始めた「産直トマト」です。生産しているのは、30年も前から私たち生協コープかごしまと産直契約を交わしている「ながさき南部生産組合・トマト部会」の皆さん。今回は長崎県南島原市まで足を延ばし、3人の若手生産者にお会いして、おいしさの秘密を伺ってきました!

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▲「産直トマト」生産者の杉本博明さん(左)、近藤基さん(中)、白倉弘邦さん(右)。

仲間への信頼感にあふれた笑顔が素敵です。

 

完熟直前で収穫するから、うま味も栄養もた~っぷり。

有明海に面し、温暖な気候に恵まれた島原半島の南部に広がる南島原市。雄大な雲仙普賢岳を遠景に望む自然豊かな地で「産直トマト」は育ちます。
044.jpg1月の初旬、外は寒風が吹く中、トマト部会長の近藤基さんのビニールハウスでは、朱色に染まったトマトの収穫作業が行われていました。「これからどんどん色づいて、6月初めまで収穫が続きます。鹿児島の皆さんが待っていてくれると思うと励みになりますね」と近藤さん。実はこの「産直トマト」、店頭に並ぶのを楽しみしている組合員も多いというコープの隠れた人気商品なのです。

ところで、トマトといえば夏野菜というイメージが強く、「冬のトマトって本当においしいの?」と思ってしまいますが、「いや、冬の方が絶対おいしいです!」と生産者の3人は声を揃えてきっぱり。まだ実が青いうちに収穫せざるを得ない夏に比べ、完熟直前で収穫する冬のトマトは最後まで養分を吸収するため、うま味も栄養もたっぷりでおいしいのだそう。
さらに「ながさき南部生産組合・トマト部会」では、有機肥料を使い、農薬の使用を慣行栽培の半分以下に抑えるなど、厳しい栽培基準を設けて、誰もが安心して食べられるトマト作りに励んでいます。
この厳しい制限を守るにはさまざまな苦労を伴いますが、「最初からそれが当たり前だったから、特に大変とは思いません。自分が食べる、自分の子どもに食べさせるとなったらどっちを選ぶか、が僕たちの基準です」と近藤さんはにっこり。まさに「生協品質(=子どもに安心して食べさせられる)」なのですね。
「それには土づくりが一番大切。人間と同じで、いい環境で育てるとトマト自体が丈夫になり、薬をあまり使わなくてもよくなるんですよ」と話すのは生産者の白倉弘邦さん。「収穫したトマトはまず自分の子に食べさせます。子どもって正直だから、子どもたちにおいしい!と言ってもらえるのが一番うれしいですね」と杉本博明さんも顔をほころばせます。
▲トマトは皮ごと食べるから、「安全安心」は欠かせない条件。

部会メンバー11人のうち7人は2代目という「ながさき南部生産組合・トマト部会」の皆さん。「食べてくれた人のおいしい!の声が一番の喜び。だから毎年少しずつでも進化していたいんです!」と若い情熱がみなぎっています。勧められてその場でかぶりついた朱色のトマトは、ジューシーで、ほどよい食感とうま味があり、作り手の想いが詰まった濃い味がしました。


(取材・原稿 西郷郁子)

 

018.jpg【写真右】2メートルほどの茎に大小の実が鈴なりに。朱色になったら丁寧に収穫します。

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【写真左】肉厚のしっかりとした食感は料理にもぴったり!「トマトと新玉ネギ、アサリの酒蒸しがおすすめです」と杉本さん。

 

 

 

産直トマト
・長崎県南島原市産
・ながさき南部生産組合・トマト部会が生産
・減農薬栽培(慣行農法の50%以下に削減)
・完熟直前に収穫

こちらで生産者のメッセージをご覧ください。