10月の生協品質「産直りんご」

長野県飯綱町の丘の果樹園から今年も「産直りんご」が届きました

秋から冬の味覚・りんご。さわやかな甘味がほとばしる旬のりんごを楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。そんなりんご産地の中でも、寒暖の差が激しく、濃く、甘く、実の締まった果実が育つと言われている長野県飯綱町から、今年も美味しい「産直りんご」が届きました。実は、「JAながの」と「生協コープかごしま」は、30年以上前から産直契約を交わしています。今回、長野まで足を延ばし、りんごの生産者を訪ねました。

産直りんごくだものといえば、思い浮かぶのが「りんご」。身近なものだけに、こんなに手入れが必要だとは、「産直りんご」の産地・長野県飯綱町を訪れるまでは想像していませんでした。
30年以上前からコープかごしまへ「産直りんご」を届けている「JAながの」のりんご部会。“北信五岳"に抱かれた長野県飯綱町で生産を続けています。
この地は降雨量が少なく、日当たり・水はけが良い丘陵地が多く、寒暖の差も激しいことから、味が濃く甘く実の締まったりんごが育ちます。
「産直りんご」の生産者の一人、高橋吉郎さんの果樹園を訪ねました。ちょうどこの頃は、夏の日差しを浴びて、色づきを待つりんごが実る時期。高橋さんは、遠い鹿児島から産地見学に来たことを喜び、丁寧にりんご作りについて教えてくれました。

この地のりんご作りは、真冬から始まります。1メートル以上積もることもある雪の時期に、余分な枝を切り落とします。どの実にも日光が当たるように枝を切るのが、熟練の腕の見せ所。春になると白い花が満開に。その後、余分な花を摘み取り、ハチを使って授粉して、実りの準備を整えます。
「実がなったら、摘果という作業が始まります」と高橋さん。選りすぐりの実だけを残して摘み取ることにより、栄養を集中させ、質の良い果実を育てます。そして、夏から収穫時期の秋冬まで毎日のように一玉一玉様子を見て手入れを行い、甘く色づきのよいりんごに育て上げます。
「霜、台風、雪など、一年中心配がつきませんが、遠い鹿児島で待ってくださっているコープかごしまの組合員さんへ、より美味しいりんごを届けたいと頑張っています」と高橋さん。
長野県飯綱町の果樹園で大切に育まれた「産直りんご」。今年も豊かに実り、そろそろ鹿児島へ秋の味便りを届けてくれるようです。

(取材・原稿 小谷さらさ)


産直りんご

  • 長野県飯綱町産
  • JAながの・りんご部会が生産
  • 栽培管理されていて生産履歴が明確

「産直りんご」の生産者のお二人「産直りんご」の生産者のお二人。「JAながの」のりんご部会部会長・高橋吉郎さん(右)と、選果や出荷を担う「いいづなフルーツセンター」所長の北沢政美さん。りんごが似合うさわやかな笑顔です。【写真右】


りんご一玉一玉を大切に育て上げる1年かけてりんご一玉一玉を大切に育て上げる高橋さん。日々手入れを怠らないので、どの枝のどこにどんな状態のりんごがあるか、ほとんど頭に入っているそう。【写真左】

摘果で摘み取った小さな実摘果で摘み取った小さな実。丁寧な作業の積み重ねで、りんごの味を磨き上げていきます【写真右】


フェロモンを利用して害虫の繁殖を抑える枝に結ばれた赤い紐は、フェロモンを利用して害虫の繁殖を抑えるもの。農薬を減らすための工夫の一つ【写真右】。