5月の生協品質「コープかつおたたき」・一本釣りの美味しさをそのままに、こだわりの炭火焼

炭火焼の香りをまとった海の味・「コープかつおたたき」は鮮度も自慢。

コープかつおたたき・一本釣りの生きたままで凍結された鮮度の良いカツオを、樫の木の炭で表面をあぶって香りをつけています。
美しいルビー色の切り口から鮮度の高さがうかがえる「コープかつおたたき」。香ばしい香りと弾ける食感、広がる旨みで多くの魚好きをうならせる人気商品です。解凍して切るだけで手軽にいただけるこの味は、釣り上げた瞬間から加工までの多くの努力や工夫によって食卓に届けられていました。

 

炭火焼特有の香ばしさと、ぷりっとした食感とともに広がる旨み。鮮度が良くて美味しいと評判の「コープかつおたたき」は、全国有数のかつお処、枕崎市にある枕崎市漁業協同組合が製造しています。今回、南九州市川辺町の組合員のみなさんと同漁協の総合加工場を訪ね、営業係長の加藤成利さんにコープかつおたたきの製造工程を案内していただきました。

原料となる「南方かつお」は、赤道周辺の太平洋上で「一本釣り」したもの。この一本釣の針には「返し」が付いていないために、海から釣りあがげられたら、人の手にも触れることなくそのまま船内の特殊な水槽で生きたまま急速冷凍し、釣り上げられたままの鮮度を保持したまま枕崎港で水揚げします。
枕崎を出港したかつお船が漁場にたどり着くだけでも2週間。一度漁に出ると3か月は戻らないそうです。漁師さんの苦労と努力によって、あの美味しさが守られているのですね。
加工場の中でカチカチに凍ったままのカツオを手に説明する加藤さん。このカツオは生きたままで凍結されています。
水揚げした冷凍かつおは漁協の冷蔵庫で保管し、加工前日に必要な量だけを工場へ運びます。
驚いたのは、加工の第一段階となるカット作業から完成するまで、かつおの品温管理が徹底されていること。表面を炭火で焼くときも芯の部分は凍った状態です。これによって鮮度が保持され、弾けるような食感に仕上がるそうです。
冷凍かつおを焼き上げる炭火炉。スチームで表面を洗浄し樫の木の炭火にかけますが、芯は凍ったままの状態。遠赤外線の効果で旨み成分が閉じ込められます。6メートルもの炭火炉で2分半かけて香ばしい香りを付けながら焼き上げる工程は、かつおたたき製造のハイライト。火加減を見て炭を足す作業はまさに職人技です。「本当に炭で焼いているのね!」「これは美味しいはずだよね!」と組合員からも称賛の声が挙がりました。

冷凍された原料の「南方かつお」を手にする加藤さん。一本釣りなのでキズが少なく、生きたまま急速冷凍することで鮮度が守られています。 見学を終えた私たちが向かったのは枕崎港。かつお漁船も発着するこの場所で、加藤さんが出来上がったばかりのかつおたたきを振る舞ってくださいました。

枕崎港で試食会。その場で切り分けたかつおタタキをぱくり! 製造に関わる人たちの想いが詰まった美味しさをじっくりと味わいました。海の上の苦労や美味しく仕上げるための工夫を知ってからいただくたたきは格別の味。いつもよりいっそう香り高く、力強く感じられました。
(取材・原稿 上村麻里亜)

 

 

 

季節の新たまねぎスライスと一緒にいただくと初夏の風味が広がります。【コープかつおたたき】

・枕崎市で製造。
・太平洋を回遊する「南方かつお」を一本釣り。
・生きたまま急速冷凍した「B-1かつお(ブライン1級かつお)」が原料。(※ブライン=濃縮塩水)
・凍ったまま加工することで鮮度を保持。
・炭火焼ならではの香ばしさと旨みが特長。